怪談より怖いかも? 虚偽記憶の話

2018年8月3日 | By プルシャン | ファイル: 雑学・小ネタ.

スポンサーリンク

偽りの記憶

記憶力に自信はありますか?

 

子供時代の事をどこまで遡ることができますか?

いつ、どこで何が起きたか、鮮明に残っているその記憶が全て真実であるという確信は持てますか?

 

もしハッキリと覚えているはずの記憶が事実ではなかったとしたら、きっと動揺するでしょう。

 

しかし、偽りの記憶というのは、実は簡単に埋め込むことが出来てしまうのです。

 

ショッピングモールの迷子

ショッピングモールの迷子とは、作話など実際に起きなかった出来事を真実として人の記憶に埋め込むことが出来るのかを実証した記憶移植の手法です。

 

実際に被験者に、「子供の頃、ショッピングモールで迷子になった記憶」を埋め込んだところ、何と4分の1の被験者に、偽りの記憶を埋め込むことに成功しました。

 

実験「ショッピングモールの迷子」とは、家族から聞いたほんとうのエピソード3つに、ショッピングモールで迷子になったという虚偽のエピソードを1つ加えて、被験者がその4つともほんとうの話だと思い込むようになるかどうかを試すものである。

その結果、被験者の4分の1が、植え込まれた記憶もほんとうの自分の体験だと思い込んでいることを示した。しかも、偽りであるはずの記憶は非常に詳細であり、のちにこれが偽りであった事を知らされた被験者たちは皆驚いたという。

出典:ウィキペディア 過誤記憶

 

驚いた事に、偽りの記憶は実際に起きた出来事同様に鮮明で、ショッピングモールのどの辺りで迷子になったか、どんな人がいたのか、誰が協力してくれて、どのようにして危機をくぐり抜けたか、等の詳細までしっかりと出来上がっていたのです。

 

ヒトの記憶の脆弱性

この手法はJim Coanによって考案され、アメリカの心理学者エリザベス・ロスタフによって実証されました。

 

勿論、初めから被験者が作話を事実として受け入れた訳ではなく、家族が繰り返し迷子になった時の詳細を被験者に伝えていくうち、被験者が偽りの記憶を自ら作り出し、詳細を思い出したように語り始めたそうです。

 

ロスタフは、人に偽りの記憶をそっくり埋め込むことは可能であり、人の記憶の脆弱性を証明しました。

 

更に、ロスタフはこの実験結果から、抑圧された記憶ねつ造された記憶であると指摘しています。

 

忘れていた記憶が蘇った、ようやく思い出したその記憶は、自ら想像した記憶かも知れないのです。

 

人の記憶はウィキペディアに似ている

ロスタフは、「人の記憶はウィキペディアに近い」と語っています。

 

いつでも好きな時に、誰でもデータや記録を書き換える事が可能なのだそうです。

 

「誰でも」というのは少し大雑把かも知れません。

 

筆者はこの実験で重要なのは「家族の証言」という点じゃないかなと思うのです。

 

信頼している人物や、本人の記憶がまだ曖昧だった頃に成人していた人物など、ある程度の信憑性を混ぜたり、記憶の曖昧な部分を利用することで人の記憶の隙間に入ることが容易になるんだろうなと。

 

今頭の中にある記憶が、将来別の形に書き換えられているかも知れない、と思うと少し怖いですね。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です